ロンドン義塾講師 中野 健史
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TOEIC初受験のころ



「あと20分しかない。」

私は愕然とした。
 リスニング、文法を解き終えて読解問題に取り組もう としたとき、残された時間は20分しかなかった。
問題はあと40問もあり、一問1分はかかるのにも かかわらずである。
「しまった。文法問題に時間をかけすぎた!」
そう気づいた時には、時すでに遅かった。
結局後半の問題18題は目を通すことができず、 全部カンでマークした。
まさに惨敗であった。

点数も確か500点ちょうどだった。
世間でいう有名大学に入学し、英語にもそれなりの 自信をもっていた私は、大変ショックを受けた。
「自分の英語力とは、この程度のものだったのか」 とガラガラと自信が崩れていくのを感じた。
今までの自分の勉強は、暗記中心でそれをどう 運用していくかという視点が欠けていた。
TOEICでは単語ひとつ覚えるのもその意味だけ 覚えるのではなく、文の中でどう使うのかを理解して いなければ点数に直結しないのだ。
まさに受験英語と実用的な英語力の違いに気づいた 瞬間だった。
今だからこそ自分の英語力を冷静に判断できるのだが、 当時は自分の英語力のどこが欠けているのか分からず 何度受験しても600点の壁が破れなかった。

しかしこの時苦しんだ経験が後のTOEICを短期間で スコアアップさせるノウハウ開発につながることになる。